勝つことがすべてじゃない、負けがあるから人は強くなれるもの。
「負けたくない」その気持ちは誰にだってある。けど、本当に大事なのは負けたあとをどう生きるか。
負けを認める潔さ
「負け」という言葉は、どうもネガティブな印象を受けてしまって、認めたくない!勝ちにこだわりたい!となるくらい、そんなイメージを持ってしまいます。
負けが続くのは、誰にとっても辛い経験なんです。何もしなければ、そのまま終わってしまうのが現実。
そして、その先に待っているのは、自分の立場やポジションの変化、そして、それらを考え込みすぎて起こる未知な不安。
仕事の話に置き換えると、仕事での成績で、ライバル社員に負けてしまっている、または、失敗が続き、自信を失いかけ、もしかしたらこのままでは評価が下がるんじゃないか?それと、信頼も同時に失うかもなと、そうなったらもう、恐怖でどうしていいかわからなくなりますよね。
不安というやつは、想像以上に心を苦しめるんですよね。
苦しくて、怖くて、もう立ち向かう勇気と力なんて残っていない。「もう戦えない。諦めたい」でも、その諦めはただの逃げではなく、自分を守るための戦略でもあるんです。
それに、なにも、そのステージにこだわらなくても、他に自分が活躍できるステージはあると思うんです。
「このままでは終われない」
不安な状態から、この気持ちに切り替わったとき、人は驚くほど強くなれるのだと思います。そして、絶対になんとかなる!という根拠のない自信が、自分を勇気づけてくれます。この切り替えによって、負けた辛さから学んだ経験が、本番への新たな第一歩となるわけです。
「負け」の経験が人を強くする理由
世の中ではなぜか「勝ち続けることが成功だ」なんて言われることがあります。確かに、勝ち続ける人は輝いて見えるし、周囲からも称賛されのは事実です。
だけど、実際に負けた経験こそが、考えさせられ、負けを受け入れたことにより、気持ちを強く持てるようになり、人を大きく成長させるきっかけになるんだと、僕は強く感じています。
常に勝ち慣れている人ほどたった一度の失敗で、立ち直れないほど落ち込んでしまうことがあります。それは、負けないように毎日必死に頑張っているからこそ、「こんなはずじゃない」という思いが強いからです。
負けや失敗を経験することは決して悪いことではないと思っていて、その経験を乗り越えることは、心を強くするトレーニングなんだと、僕は思っています。悩み切ったあとの気持ちの切り替わりは、それまで以上に心を強くし、自信を生み出します。負けたことをしっかりと自分の中で整理ができた時点で、もう成長した自分になれているのだと思うんです。
負けから得られる気づきや成長
負けを経験することで、人は視野が広がります。
勝ち続けているときにはわからなかったことが、負けた瞬間にはっきりとわかることがあるんですよね。負けているとき、心の中には「何がいけなかったのか?」「どうすればよかったのか?」という問いが湧きます。その問いを真剣に考え抜くことで、自分の中に新たな気づきが生まれます。
一度立ち止まることで、違う角度で物事が見られるようになるのも、大きな成長なんです。
勝つことだけがすべてではありません。
負けから学ぶことには、時に勝利以上の価値があると僕は感じています。
突然ですが、若い頃の話です。
会社で、いつか挑戦したいと思っていたポジションを、突然任されるチャンスが訪れました。その話を聞かされた時、心で「よし!」と小さくガッツポーズをして喜んだのですが、いざポジションを獲得してみると、引き継ぎもなく、初めての業務について教えてくれる人もいませんでした。
わからないまま仕事を続け、何度も失敗を繰り返しました。独学で必死に学びながら、毎日帰りは明け方。心も体もボロボロで「こんなのもう無理だよ」と弱音と一緒に涙を流してしまったことを今でもはっきりと覚えています。
それでも、せっかくのチャンスを逃したくなかったし、子供が生まれたばかりだったこともあり、「このまま、負けて終わるわけにはいかない」と必死で踏ん張りました。あのときの経験があったからこそ、今の僕があるのだと思っています。
けれど、年齢を重ねるにつれて、負け自体に良い印象を持たない人が多いことも実感しています。
「負けた=価値がない」という空気は、職場や社会の中でも意外と根強いんですよね。だけど、負けて実際に感じたこと、そしてその経験を次にどう活かすかが、とても重要になるんですよね。負けたことで、自分の弱点がはっきりとわかることだってあります。また、「別のやり方を試してみよう」と新しい発想が生まれることもあります。
結果的に、それを活かして次の行動に移すことで、周囲から「実は常に何か考えている冷静な人」という評価をされることもあるんです。だからこそ、負けることは恥ずかしいことではなく、自分を成長させるための大きなチャンスなんだと、僕は思います。
おわりに
「負けること」は一見、マイナスにしか思えないかもしれません。けれど、実際には負けて苦しんで、それでも立ち向かって行こうとする姿勢が、人を強くするための最大のチャンスなんだと僕は思っています。
「このままでは終われない」と思えた瞬間から、未来は必ず変わり始めるんです。
もし今、負けが続いていて落ち込んでいる人がいるなら、どうか自分を責めすぎないでください。負けを経験したからこそ、人は必ず強くなれます!負けから学び、強くなる方法はどの場面でも必ずあります。
そして、その経験から常に胸を張り、何にでも対応していける「自信」となって周囲に「強い人」という印象を与えることにもつながります。
人生は負けて終わりではありません。むしろ、負けたその先にこそ、本当の成長が待っています。負けを恐れずに、次に活かしていきましょう!そしてあなたの本番は、これからです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!